愛こそ全て(ゾマリ・ルルー)

・・No.7であるゾマリの評価は高い。

物静かで学識の高い紳士。
冷静な分析と、自らを律する強い精神の持主。
話し方にも、知性と理性を忘れぬ品格ある破面。

十刃にふさわしい品格を持ち合わせた数少ない破面。
そう、巷では評価されていた。

だが・・・ゾマリには表になかなか出せない秘密があったのだ。


それは・・・オカマであるということである。(爆笑)←しかもストーカー系←最悪。

元々、ゾマリは破面随一とされた響転を使ったスピード重視の攻撃をする破面だった。

しかし皮肉なことに、彼に十刃としての資格を与えたのは、彼がひた隠しにしていた、オカマゆえ習得したある能力にあった。

それが・・・彼が言うところの"愛”(アモール)である。

彼は紳士としてみなされているし、自らもそうあるべきと自らの行動を律している。
だが、それはそれ、これはこれだ。
立派にオカマとしての恋心を持っている。紳士の仮面をかぶっているからと言って、もともとの性質まで変わるわけではない。

世の中には、意中の人の心をつかむべく、積極的に攻めて行動していく積極型と、行動はとれないものの、怨念だけは恐ろしいほど飛ばすという消極型の恋愛行動を取るタイプが存在する。
そして、ゾマリは典型的な後者だった。←(笑)

自分は紳士だ。それだけに心を惹くべく動くことなど出来ない。
しかし自分を振り向いて欲しい。
ていうか、破面随一のスピードを誇り、紳士だの高僧だのと言われてる自分を全く振り向かないってどういうことよ。←イヤ、どういうことよって、そういうことだろ。

自分は行動しないのに、相手には求めるタイプだ。かなり厄介といえよう。
同類ならば、こういう秋波をいち早くキャッチしてくれるものなのだが、不幸にもゾマリがハマるのは同類でない部類だ。
しかも、ゾマリはマッチョで大男だ。同類でもない者が心惹かれるタイプでは無い。

・・・焦り、そして苛立ち。

それが、彼の秋波をより強力なものとして行った。

ある日のことだ。
『だ〜〜か〜〜ら〜〜!!!
振り向きなさいよ!!こっち!!!
なんで、アタシを見てもくれないのよ・・!!

こんの〜〜!!イカレ×××・・!!!!←(×の部分に好きな文字を入れてねv)』

奇跡が起こった。
いつもなら見向きもしない相手が、何かに操られるがごとくゾマリの方を向いたのである。
その時のゾマリの内心の喜び様は、すさまじかった。
心の中では、きっとハワイあたりでレイをつけてリンボーダンスを踊っていたことだろう。

『やった〜〜!!!!

でも・・・なんで?』

どうやら、積もり積もった秋波が何らかの理由で鬼道の性質を帯び、相手を強制的に振り向かせているのだと分かったのは、ゾマリが相手を振り向かせたことを5回を数えた頃だった・。

『ああ・・!!アタシの愛が通じたんだわ・・!!
やっぱり愛って偉大なのよ〜〜〜vv

万歳!!万歳!!ばんざ〜〜い!!』

この時点で、相手の行動を支配するこの特殊能力が”愛”と名付けられることが決定した。
ちなみに、ゾマリ、感情のタガが外れると万歳を三唱する癖がある。

相手を強制的に振り向かせることに成功したゾマリ・ルルー。
しかし、欲は無限だ。
振り向かせることに成功したなら、次は会話をしてみたい、手をつないでみたい。
次から次へと”愛”の応用範囲は広まっていった。

そして・・・気がつけばゾマリは、その気で見つめることによってあらゆる体の部分、それどころか、脳すら支配できるという恐るべき能力を持つこととなった。


自分を邪険にする者でも、”愛”の視線一つでどんな行動でも取らせることができる。
ゾマリはこの”愛”を手に入れてから、それまでの大人しくて優しいタイプから、冷たくていじわるタイプに好みもタイプも移行した。
”愛”を与える楽しみが大きいらしい。

代償に、この能力を使う時には、元々特徴であった響転は使えなくなるが、そんなことはゾマリにとっては些細なことだ。


『どんなヤツでもアタシのアモールを受ければイチコロよv』


愛は偉大だ。
愛こそすべて。

愛こそ、この世を変える唯一の存在。


そう、この愛があるからこそ、ゾマリ・ルルーは十刃となれたのである。

・・・・アモール、万歳!!

「愛こそすべて」



これが、ハタ迷惑ながらも、ゾマリ・ルルーの格言である。





なんちゃって。


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