ではどうぞ。
これはこれは、いらっしゃいませ。
随分お久しぶりじゃあ、ありませんか。
アタシのことなんて、忘れちゃったんじゃないかと心配してましたヨン?
「黒崎サーン!こちらの女性にカクテルをお持ちしてくださ〜い。
『スイート・プアゾン』をお願いします〜。」
この頃どうされてました?
え?お忙しい?
そう言えば、少しお疲れの様子ですねえ。
・・ま、そこがセクシーに見えるんだから、罪な人だ。
「・・お待たせしました。」
「あ、ありがとうございます。黒崎サン。
さ、どうぞ。ここのオリジナルカクテルなんですけどねえ、アタシが考えたんです。
え?意外ですか?これでも一応はバーテンダーもやれるんスよ?
知りませんでした?
まあ、そんなことはどうでもいいじゃありませんか。
試してみてくださいよ。アルコール度数は少し高いですけど、お酒は強かったですよね?
・・・キレイな金色でしょ?
蜂蜜の色なんスよ。ベースはウォッカです。
美味しいからってあんまり、何杯も飲んじゃダメですよ?
なんせ・・・『スイート・プアゾン』・・甘い毒なんですからね?
気づいたときには毒が体に回って・・動けなくなってしまいますからねえ・・・。
中のサクランボ・・食べないんですか?
じゃ、アタシが頂いてもいいですかねえ。
あ、ありがとうございます。
月並みですけど・・・アタシ、サクランボの茎・・結べるんですよ?
見てみたいです?ハイハイ。やりましょう。
・・・・・ね?結構器用でしょ?
・・ねえ・・取ってくれませんかねえ・・これ。
(クイと舌の上の結んだ茎を差し出している。
あなたが、恐る恐る下の上の茎をとると、・・ソロリと舌が指先を舐めた。
直ぐに顔を引くも、喜助の顔に浮かぶのはいつもの笑顔だ。)
あ、しまった。顔剃るの忘れちゃいました。
いけませんねえ、アタシ。
時々忘れるんですよ。いやあ〜、店長失格ですねえ。
え?そんなにキライじゃあない?それは良かった。
しかしどうにも、落ち着きませんねえ。
触ってみます?そんなにアタシはヒゲが濃くはないんスけど・・。
(伸びてきているヒゲを触るあなたの手に、喜助の手が重なる)
・・ねえ。伸びた方がいいか・・剃った方がいいか・・試してみませんか?
是非アナタの意見をお聞きしたいんスけど。
(・・笑っているが、目は誘惑と挑発そのものだ。
捕まえられたあなたの手が喜助の口元に運ばれる)
・・お願いできませんかねえ・・。
(・・・・またもやソロリと指先が舐められた・・・)
<・・・さあ・・どうしますか・・・・?>
なんちゃって。