アニメ161話のいじり (ザエルアポログランツ)

・・僕に兄貴がいるのは憶えてるかな?

・・そう、イールフォルト・グランツだ。

兄弟で破面になった者は少なくてね。破面の間でも珍しがられたものさ。
けど、兄貴だからどうだって言うんだい?
たまたま同じ女の腹から生まれた。ただそれだけのことだろう?

だけど、今僕は初めてあのカスに感謝しているんだ。

・・何故なら、あのカスが戦った敵が・・・これから戦うかもしれない死神なんだからね。
あのカスが蟲を運ぶただの箱だったとしても、その蟲が有益な情報を入手できるよう動いてくれたんだ。

・・感謝しているよ?兄貴。

兄貴のおかげで、楽な戦いが出来そうだ。

これから僕が戦うかもしれない赤毛の死神の、卍解の形状、能力、霊圧、霊子組成・・その全てを予め手に入れることができたんだからね。

だけど、兄貴も僕に感謝して欲しいね。

・・・兄貴の惨めな敗北が、僕のおかげで無駄にならなくなったんだからね。

ハッ!まったく何度見ても吐き気を催すほど無様な敗れ方だね、兄貴。
唯一取り柄だった顔は、小娘にグシャグシャにされちゃって。
挙句の果てには、敗走するところを後ろから止めをさされるなんて。

・・・カスとしか言いようのない戦いだ。
こんなカスの敗北さえ再利用した僕の情報エコリズムは、自分ながらに見事だと思うしかないね。
・・・どうだい?君たちもそう思うだろう?


・・・さて、これからどう戦おうか。
勝利することは解っている。
後は、どう楽しむかだろう?

頑丈そうな男だね。・・・さぞかしいたぶり甲斐があるだろう。
こういう男は、犬の様に地に這いつくばらせて、吠え面かかせるのがお似合いだとは思わないかい?
さぞかし、罵りは僕を楽しませてくれるだろう。

・・・悪くない。実に素敵だ。


・・ああ、でもあまり傷つけたくはないな。折角手に入れる、初めて卍解を使える個体なんだしね。あまり愉しみ過ぎて、その後の研究に影響を及ぼすのは、得策じゃあない。


さて、幕開けと行こうじゃないか。
少し演出を加えた方がいいかな。

その方が、この馬鹿な死神はいい歌を歌ってくれそうだ。


・・・僕を罵倒する断末魔の・・実に甘美なる賛歌をね。





なんちゃって。
 

 

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