たまには並んで歩かねえか?(黒崎一護)
悪りィ!忘れちまってた!
オマエ、この前誕生日だったよな?
ああ?「別に気にしてないから。」っつって、軽く不貞腐れてんじゃねえかよ。そのツラはよ。
だから、悪かったって。
機嫌直せよ。
・・・今日はオマエにつきあってやるから。
何処行きたい?ああ?本屋?
解った、行こうぜ。オレもちょうど用があるんだ。
そっちの用が終わったら、CDコーナーん所行って良いか?
「じゃ、そっち行こう。」ってオマエ、自分のはいいのかよ。え?「ちょっと寄ってみたかっただけだから。」だ?
いいのか?じゃ、悪りィ、ちょっとCDの所寄らせてくれ。
ああ、コレだ。じゃ、ちょっとオレこれ買ってくるわ。ここで待っててくれねえ?
悪りィ、待たせちまったな。レジ混んでてよ。
ホラよ。
(手渡される、買ったばかりのCD)
誕生日だったんだろ?
遅くなって悪ィ。ちゃんと包んでねえけど、いいか?
コレ・・俺が今一番好きなアルバムなんだ。よかったら聞いてくれねえか。
悪かったな、忘れちまってて。
それと・・誕生日おめでとう。
・・・さて、と次何処行きたい?何か食うか?
ケーキバイキングってオマエ・・一体どんだけ食うつもりだよ。
・・ま、いいけどよ。
駅前のホテルだったよな?確か。やってるとこ。
じゃ、行くか。
(歩き始めて暫し経った頃)
・・なあ、前から思ってたんだけどよ。
オマエなんでオレと一緒に歩くとき、いつもちょっと後ろ歩いてんだ?
たまには並んで歩こうぜ。ホラ、もっと前に来いよ。
遅れるなよ・・ってもしかしてオレ、歩くの速えか?
・・こんくらいだと大丈夫か?そっか。言えよ?速かったら。
こんところ、マジで暖かくなったな。昨日は暑いくらいだったしよ。
春は好きか?そっか。そうだな、寒いよりはあったかい方がいいもんな。
・・オマエの心もずっとあったかいままだったらいいんだけどな。
・・なんでもねえ。なんも言ってねえよ。気のせいだ、気のせい。
なんちゃって。