MOWZ←JAWZ(ジョーズ)のパクリ (シロちゃん)

・・・夏の海は嫌いだ・・。

別に泳げねえわけじゃねえ。
氷と水を支配する斬魄刀、氷輪丸の持ち主が泳げねえわけねえだろうが。

・・けど・・夏の海は嫌いだ。


・・何故なら・・夏の海には・・・

『あいつ』が・・・『あいつ』が居るような気がするからだ。

男性死神協会の夏。
余暇で何が嬉しいんだか、現世の海にやってきた。
馬鹿みてえに騒ぐヤツらは置いといて、俺はさっさと日陰で一休みをする。

氷雪系だからかは知らねえが、どうも暑いのは苦手だ。
もしかして、それのせいで、夏の海も嫌いなのかもしれねえな・・。

そう、ぼんやり思った時だった。
「・・・!」

・・・ジャージャン・・。←皆さんBGMよろしく(笑)

・・何だ・・?視線?
気のせいか?
・・まさかな。こんなところにまで『あいつ』が居る訳ねえし・・。

「・・・・!」
・・・ジャージャン・・・。

イヤ・・居る・・!
気のせいじゃねえ。気配も完全に消してやがるが・・・。
『あいつ』は居やがる・・!

何処だ?海か?イヤ・・海には防護ネットがきっちり張ってある。
それより沖に行かねえ限りは安全なはずだ。
流石にネットを越えて入ってきやがったら人目についちまうだろうからな。

だが・・もしネットを破りやがったら・・?『あいつ』がネットの中に入っていやがるとすれば・・・

大変なことになるぞ・・!

『あいつ』が出る前に抑えねえと!!

「あ?日番谷隊長も泳ぐんスか?そうっスよね。
せっかく海に来たんスもんね。」
阿散井が呑気そうに声をかけてきやがる。
呑気そうにしやがって。

『あいつ』が万が一現れてみろ。
まっさきに血祭りにされるのはてめえみたいな奴なんだぞ?

だが言うわけにはいかん。
一応は奴らも楽しみにしている休暇だ。
俺でなんとか出来るのであれば、なんとかすべきだろう。

海へ入る。
消された気配を探る。

・・・ジャージャン・・・。

・・くそっ・・やっぱ海の中か?

・・・ジャージャン・・・。

方向が掴めねえ、いっそのこと全部凍らせるか?

・・・ジャージャン・・・ジャージャン・・。←ちょっと近づいてきたらしい

何処だ?方向さえわかれば・・。


・・・ジャージャン・・・・・・ジャージャン・・・
ジャジャジャジャジャジャジャジャ、タララ〜〜ン♪

くそ・・・!どこだ・・!!!近づいてきやがってる・!
何処だ!!!

その時、一瞬の気配を感じる。
振り向いた瞬間だった・・。

ザバアアアーーーーーッ!!!

くそっ!!!受け身が・・・・!!

「隊長〜〜〜〜〜〜〜♪!!!!」
グワシッ!!!
俺の頭が強烈な何かに喰われるのが解った。
歯や牙はねえ。
どっちかというと、軟体系だ。

けど・・息ができ・・ねえ・・。

「もう〜〜隊長ったら〜〜!!
となりの海岸に来るんだったら教えてくださいよ〜〜。
ビックリしたじゃないですか〜〜。」

「・・・松本・・放せ・・・。
息が・・・・・」
「あ!すみません〜〜!つい嬉しくなっちゃってv」

そして、俺の肺にようやく空気が流れ込んできた・・。

「・・・・松本・・・。
てめえは・・・毎年毎年、海でちょっかい掛けてくるのはいい加減止めろっていつも言ってるだろうがーー!!!
毎度毎度殺す気か!!てめえは!!!」

「そんなことないですよ〜〜。つい〜〜。」
「いいや、お前のは作為がある。絶対わざとだ。」
「もう〜〜、隊長ったら〜〜。だから違うって言ってるじゃないですか〜〜。」

・・・・そうだ。
こいつは夏の海で俺を見るや必ず気配を消して抱きついてきやがる。
しかも水着でだ。
他の奴らには死ぬほどうらやましいらしいが、こっちはマジで死にそうだ。←窒息で

ていうか、なんだその水着は。
ホルスタイン柄なんざ、ガチすぎだろうが。


・・・そういや、現世でJAWZとか言う、サメが暴れる映画があったな・・。
海のギャングとか言われてるらしいが、まったくこいつみてえだ。

まあ、こいつの場合はJAWZじゃなくて・・・そうだな、MOWZ(モーズ)と言うべきか。

こいつの凶悪さは折り紙つきだ。


海で会ったら、絶対逃げろ。
少なくとも俺はそう思う。



なんちゃって。

 

 

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