服装規程審判(虚圏学園理事長、藍染)

理事長室に5名の生徒が呼ばれていた。

正確に言えば、その内の1名、風紀委員長、東仙要の要請により召集されたのだ。
東仙の他の4名(グリムジョー、ヤミー、ディ・ロイ、ハリベル)は、風紀委員長の指導に従わず、度重なる服装の規定違反により、停学もしくはより重い退学を要請されるものとして、召集されたのである。


彼らを最終的に裁くのは、理事長、藍染惣右介だ。
ていうか、藍染惣右介の一言で、何もしてなくても退学になってしまうのが虚圏学園の恐ろしいところなのである。

理事長室にありがちなマホガニーとかの重厚な木の椅子や机はここにはない。
何で出来てるのかわからんけど、とにかく白い石で出来ている、もっそい使いにくそうな机ともっそい座りにくそうな椅子が置かれていた。

・・つくづく藍染の趣味は分らない・・(笑)。

それはともかくとして、問題児4名に手を焼きまくっていた東仙は、滔々と4名の不正義を説いていた。←もうそれは怨念こもりまくりで(笑)


「・・なるほど。
君の言いたいことは分かった。
ずいぶん彼らは君を困らせたようだね。」

「はい。ここは厳正なる処罰をお願いします。」

「要の言うには、君達を退学処分にするのが相当だと言っている。
さて・・どうするかな?」

ここで弁明するような4名ではない。

「要の言うように、退学処分にしてもいいんだが・・・。
実は私宛に嘆願書が届いてね。」

「・・嘆願書?誰からですか?」
東仙が胡散臭そうに問う。
すると面白そうに、藍染が答えた。

「ウルキオラからだ。
少し読んでみようか。
『理事長、藍染惣右介様。

前略。
この度、いく度となく服装規定を違反したゴミのような奴が、審判にかけられると思います。

ゴミでも学園の一員であるとかは思っていません。
処分されて当然です。

オレは、別にそんなゴミ共が居なくなっても、寂しいとか、辛いとか、一人だと死んじゃうとか、夜眠れないとか、夜一人でトイレに怖くて行けないとか、そんなことは一切ありませんけど、ゴミでも学園の賑わいであることは確かだと思います。

別に寛大な処置とかを望んでいるわけではありませんし、所詮はゴミ共が自分でまいたタネですから、オレは別にどうも思いませんが、何故かちょっと今耳は伸びてきてます。←注)さびしいと耳が伸びる

ともあれ、的確な判断をお願いします。

                     敬具


                 ウルキオラ・シファー』

・・だそうだ。つまり、君達が居なくなると寂しいらしい。←バレバレ
優等生の彼に免じて、ここは君達にチャンスを与えよう。

ヤミー、グリムジョー」

「はい。」
「君達の敗因は、上着の前を止めるファスナーがついていないことだ。
だから、出すべきとしまうべき時を逸してしまっている。

・・・・上着にファスナーをつけなさい。
・・いいね?←それで解決すること?」

「はい!」
「・・以上だ。下がってよろしい。」

その時、存在感のまったくなかった、ディ・ロイが口を開いた。
「あの・・オレは?
オレもこの二人と同じ理由で呼ばれてるんですけど。」

そう・・・。ディ・ロイも下着も着ずに前を肌蹴ている罪で呼ばれているのだ。
グリムジョーとヤミーに沙汰が下ったのに。自分だけ無いだなんておかしいと思うのも無理はない。

すると藍染、ディ・ロイの胸板にチラリと目を走らせてこう言った。
「君のは別に公序良俗に違反するようなものではないよ。そのままでも問題はないだろう。

・・・そんなに貧弱な肉体ではね。」

わ〜〜!!さらりと理事長キビシイ〜〜!!!(笑)

絶句するディ・ロイ。
すると、東仙、肝心の下乳ハリベルに沙汰が下らなかったことに文句を言った。

「・・理事長・・。
ハリベルには何も沙汰は下されないので?」
「ん?ハリベル?

・・何か彼女に問題があるかな?」
「・・・あれです。」
「あれとは?」
「下からはみ出ている下乳のことです!」

「ああ、あれか。
ええと、下乳がおやつに含まれるかという質問だったね?」←?

「・・イヤ・・誰もそんな話してませんから・・理事長。」
「無論、下乳はおやつには含まれない。

何故なら・・・下乳は主食と言える存在だからね。」

わ〜〜〜!惣さま、もっそいさりげな〜〜くものすごい事言った〜〜!
ていうか、前髪!!前髪伸びてきてるよ〜〜〜!!!

『前髪が・・・伸びてきてる・・・!!』←皆の心の声(爆笑)

説明しよう!!
俗に「鼻の下を伸ばす」という言葉があるが、惣さまの場合、前髪が鼻の下まで伸びるのだ!!
この時には飲食は危険だぞ!!注意しよう!!

「・・・私の服装規程審判は以上だ。

では下がってよろしい。」


思いのほか、優しい審判が下り、安堵する4名と、お仕置き代行になりたい東仙要が理事長室を辞去することになった。



・・本日も虚圏学園は平穏なり・・・。←?





なんちゃって。

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