嫌われっ子たちのお茶会(ゾマリ、ザエルアポロ、アーロニーロ)

十刃にも一応ブームというものがあるらしい。
いま彼らの中で密かに流行っているのが、「お茶会」。←(笑)
無論、その場で供せられるのは紅茶でなければならない。

だって、藍染様がこの頃ハマっているらしいんだもん。
尸魂界で和にすっかり飽きたらしい藍染様、すっかり西洋かぶれまっただ中である。
けど、現在その西洋では、和のブーム真っ最中なのにね〜。

まあ、それでも一応十刃もその藍染様に使われる身だ。
趣旨に沿った行動をすることは保身の第一歩と思われる。
だから、保身を全く考えてないグリムジョーはお茶会なんて出ない。←ヤンキー魂ともいう。

それはさておき。お茶会を開くには無論お仲間が必要なわけで。
今回誘ったのは、ザエルアポロでありました。

友達がいないアーロニーロは無論見えない尻尾をぶんぶん振って参加決定。
そして自称紳士のゾマリも快く参加。

ザエルアポロの宮に最初に現れたのはアーロニーロ。
ちなみに昨日は楽しみであまりよく寝られなかったらしい。でも、恥ずかしいから、そんなのはヒ・ミ・ツv(爆笑)
嬉しいけど、表に出したくはないアーロニーロは最初からちょっとヘンなテンションだった。

「最初に聞いておく。茶に変なものは混ぜてないだろうな。」←某仮面ライダー風

…いったい何を喰ったんだ?アーロニーロ・・・。

「いやだなあ、そんなもの混ぜたりしないよ。大体君は認識同期の能力を持ってくれているし、第一仲間じゃないか。安心して座ってくれないか。」

そう。ザエルアポロは紅茶に何も仕込んではいない。
今回は普通の紅茶を用意している。
ただ・・・それは<紅茶には>の話であり、添えられた茶菓子がどうかまでは定かではない。

「・・だといいのですがね。どうも貴方は、隙を見つけると私たちに何かをくっつけたがる人ですから。」
「ゾマリ。君までよしてくれよ。」

今日も自称紳士は、言葉づかいは丁寧だ。
「私たち2名だけですか?後は?」
「本当はノイトラにも声をかけたんだけどね、断られたよ。」
「ドウシテ?」
「僕たちの仲間には入らないんだってさ。<嫌われっ子倶楽部>にはね。」
「嫌われっ子倶楽部?何ですか?それは。」
「僕が作ったのさ。仲間からも読者からも嫌われてるキャラの集まりってわけ。」

ガーン!!ショックを受けたのはアーロニーロだ。
嫌われてるのは知っているが、ここまで言い切られると気にしている方としてはかなり痛い。
「ソ・・ソンナ倶楽部ッテ必要ナノ?」
「いいじゃないか。嫌われて。
嫌われるってことは強いってことだろう?嫌われれば、嫌われるほど強くなったっていう実感は無いかい?僕も君たちも今の数字で終わるつもりじゃないんだし、これからどんどん嫌われていかなきゃね。

そしたら、ノイトラに『俺は嫌われてなんかいねえ。』って断られたわけさ。」

「・・ノイトラニハ・・テスラガ居ルモンネ・・。」
羨ましそうに言うアーロニーロ。
「それなら、僕だって違うということになるのかな。僕のためなら死んでもいいっていう従属官はそれこそ山のように居るからね。」

「貴方の従属官は貴方によって生み出されたものでしょう?彼らが貴方を慕うのは自然の摂理です。どれだけ、そのような従属官が居ようとも、意味はないでしょう。」

「ソ・・・ソウダヨネ・・。」でもやっぱり羨ましいのがアーロニーロである。
「従属官と言えば、どうして君たちは従属官を持たないんだい?」
「ソ・・ソレハ・・・。」
キモい顔が災いして、誰も従属官になってくれないアーロニーロ。
任命権は十刃のほうにあるのだから、任命すれば従属官にさせられるのだが、何かの拍子で試験管の中のプリティフェイスたちを見てしまった者は、すべからく「キモ」系のコメントを残したため、美味しくアーロニーロに頂かれてしまうのだ。←つまりは食っちゃったってことだね。
おかげで、アーロニーロの従属官になれば食われてしまうという噂が立ち、誰も従属官になってくれなくなったのである。

一方自称紳士ともなれば、チョイと違う。
「私には従属官など必要ないですからね。従属官は持ちません。」
「どうして?結構役に立つもんだよ?あれはあれでね?」

・・・ゾマリも過去に従属官を持ったことがある。
しかし、従属官が自分のいないところで何をしているのかをものすごく気にするゾマリは、行動を規制監視すべく、例のアムールをはりつけてしまう←(つまりはストーカー化してしまう)ので、これまた誠に数字持ちたちに人気がなかった。
だれだって、ストーカーなんて御免だもんね〜。

けど、自称紳士なので、そんなことはおくびにも出さない。
「従属官が必要なら、敵を従属官にしてしまえばいいんですよ。」
「へえ、どうやって?」
「無論、私の『愛』によってです。」

わ〜〜!それイヤ〜〜!(笑)

「あくまで、"愛”なんだ。」
「そうです。憎しみでは何も生まれない。”愛”だけが人を動かすのです。私と敵対する者・・それが敵ならば尚更愛が必要でしょう。」

紳士ぶってるけど、こっちも自己陶酔型だ〜〜!!!

「敵か・・・。君たちはどんな敵と戦いたい?」
「俺は・・・イケメン食ベタイ・・。」←食べたい?
「イケメン?どうしてさ。」
「日替ワリデ、イケメンデ居タイカラ。」←(笑)

「まあ、どうせなら醜いより、見目いい方がいいね。
いたぶり甲斐があるし。それで珍しい能力とか持ってくれるともっといい。

なかなか面白い研究材料っていないしね。」
「珍シイ能力ッテノモ外セナイヨネ!」

さすがは虚圏の食いしん坊万歳。食う対象の話になれば、ノリノリになってくる。

「私は外見には希望は特にありませんが、どうせなら礼儀を知らない敵がいいですね。」
「ドウシテ?ゾマリハ、礼儀ニ煩イノニ。」
「だからこそです。この頃口のきき方も知らない者が多すぎます。
そういう敵にこそ、私の愛で礼儀とはなんたるものなのかを、敵の身をもって教えることが必要だと思っています。」

「直すつもりなんだ。」
「私のアムール(愛)は完璧です。どんなにその敵が拒否しようが礼儀正しい言動を私は取らせることができる。
まがった方向に進む敵を正しき方向に修正する。
敵の手が間違った行動を取るのなら、その支配を奪ってしまえばいい。敵の頭脳が間違った行動をとるというのなら、頭脳の支配を私の愛によってすればいい。
完全なる矯正です。

これこそが真のアムールだとは思いませんか?」

イヤ・・全然思わないから!無理強いしてるだけだから!ていうか無理強いしてるのに、愛とか思ってる方がヤバいから!!

「良ク・・分ラナイ・・」けど、あんまり関わりたくない・と心底思うアーロニーロ。

そして・・
『・・何気に・・強敵なようだね。ゾマリは。
僕も負けてられないな。』
世界一嫌われたいザエルアポロ、身近なところで強敵を見つけて、より精進することをここに誓うのであった。


「ちなみに、ザエルアポロ、君の性格はすこぶる悪いですが、一応の礼儀正しさを身につけていますね。

・・非常に残念です。」

ちょっと背筋が寒くなるザエルアポロ。
世界一嫌われる男の栄誉はまだまだ更に高みにあるらしい。



なんちゃって。

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