クイズ、$ミリオネア(虚夜宮編)←
そこは奇妙な緊張感に包まれる場所だった。
司会者の、低くて穏やかだが、不思議と引き込まれずにはいられない美声が響いている。
「・・・よくここまで頑張ったね・・。
次はいよいよ最後の問題だ。
・そう・・・1000万環がかかっている。ここで辞退すれば、250万環が君の手に残るわけだが・・。
ここで降りるのも一つの手だ。さて・・どうするかな?」
挑戦者は極度の緊張の中でも、最終局面に挑戦する。
当然だ。自分は『挑戦者』なのだから。
「辞退・・・・しません・・!」
予測していたのか、司会者はフッと笑って、答えてくる。
「君ならそう答えるだろうと予想していたよ。
・・さて・・では、最後の問題・・・1000万環のかかった問題だ。
準備はいいかな?」
「はい!」
「では、最後の問題だ。
<虚夜宮の王、藍染惣右介に不足しているモノは何か、次のうちで最もふさわしいと思われるものを答えなさい>
問題を繰り返した方がいいかな?」
問われているのは藍染惣右介に足りないものだ。
選択肢だ。次に言われる選択肢のうちで、答えればいい。
「いいえ。どうぞ!」
「いいだろう。
では、選択肢を言おう。
<A>対等たるライバル
<B>虚圏に行って減った筋肉などの盛
<C>可哀そう過ぎる雛森桃
<D>何故かキムチ(爆笑)
<E>やっぱり剥き←
<F>黒ぶちメガネ
・・さて・・藍染惣右介・・・つまり今の僕に不足しているのは何かな?
答えてくれたまえ。」
シンキングタイムスタート!!
『ええと・・!なんかいっぱい選択肢出てるよ!さすがはラストの問題!!
<A>対等たるライバル
確かにそうだけど・・なんか面白くないような・・。真面目路線でいけばコレなのかもしれないけど・・。
<B>虚圏に行って減った筋肉などの盛
コレコレ!!めっちゃある〜〜!
ホンマに藍染さんて虚圏に行ってから痩せたんだよね〜!
<C>可哀そう過ぎる雛森桃
う・・・!これは・・・気の毒やけど、やっぱりナシの方向・・?使うつもりやったら、最初から連れていくだろうし・・・。
<D>何故かキムチ(爆笑)
ってなんでキムチやねん!!やっぱヨン様だからか!!ヨン様狙ってるのか!!
韓国スメルがたりんてか!!
でも今、藍染さんはスパニッシュな生活よ?!!
これはないんじゃないの〜〜?
<E>やっぱり剥き←
うう〜〜!!!!王道キタ!!!そうなのよ!!重要キャラなのに殆ど剥かれてないのよね〜〜!
ファン心理からすればコレ?!!
<F>黒ぶちメガネ
ここでもメガネか〜〜!!?でも眼鏡取ることで、今までの藍染とは違うって言いたかったんでしょ?!!で、あの尸魂界の去り際パフォーマンスだったんでしょ?!!
でも・・何気に迷うよ、コレ〜〜!!
CとFはただのおとりだよ!!問題はAとBとDだよ!!
どれもありそうだよ!!
ってこれって、ファン心理として答えていいわけ?!それとも藍染さんとして答えりゃいいわけ?!
問題の意図が・・・・・掴みきれない〜〜〜!!!』
「答えは決まったかな・・?」
決まってない、決まってない、全然決まってないから〜〜!
「・・さて、時間だ。
答えを教えてもらおうかな?」
「A・・じゃない・・・B・・・でもないし・・。(ていうか、どれもありるし〜〜)」
『これってどう答えるべき?!
藍染さんとして、答えるべきなの?!それともファンとして答えるべきなの?!
しまった!!それ先に聞いとくべきだったよ!!
って、どうしよう!!こっち見てるし!!
そんなに見つめないで〜〜って見つめて〜〜!ってどっちやねん!!
イカン!!そんなツッコミしてる場合じゃない!!
私としての答えを出すのよ!!私としての!!
って、そうか!!私としてって言うことは・・!
ファンとして答えればいいんだ!!!
とすると・・・盛もいいけど剥きだよね!!!(爆笑)』
「E・・の剥きでお願いします・・!!!!」
「<E>の剥き・・・。
ファイナル藍染・・?←注)ファイナルアンサーにあらず。(笑)」
「ふ・・ファイナル藍染・・!!!」
プレッシャーをかけるべく見つめてくる藍染。
ヤバイよ!!その視線はヤバいよ!!
R指定ものだよ〜〜〜!!!(爆笑)
極度な緊張感!!
静まり返る客席。
すべての視線は、答えを言う藍染の口元に集中する・・・!!!
「・・・残念だったね。←超美声」
にゃ、にゃにぃ〜〜!!!
藍染ファンとしては当然の答え・!!それを不正解とは・・!!!
「では何が答えだったのですか?!!」食い下がる挑戦者。
それを少し憐みの光を湛えた藍染の視線が落ちる。
「・・・本当の答えは・・自分で探してごらん?」←やっぱり超美声(笑)
呆然とする挑戦者をよそに、立ち上がる司会者、藍染惣右介。
連られて、聴衆も立ち上がる。
その中を悠然と退出していく司会者藍染と、憔悴の余り動けない挑戦者の姿が対照的だった。
挑戦者失敗。
次なる挑戦者を期待している。
なんちゃって。