朽木邸への最凶の刺客(兄様VS乱菊)

・・・・・ここは女性死神協会連絡事務所。
今、遅々として進まない重要案件についての会議がなされていた。

「なかなか上手くいきませんね・・・。」
「向こうも隊長・・・一筋縄ではいかぬであろうな。」
「でも、『女性死神新聞(不定期発行)』にはどうしても特ダネとして欲しいのよね〜〜。」
「『写真集を出して欲しい隊長』アンケート結果第一位の朽木隊長の、マル秘プライベート記事がどうしても欲しい。」
「売り上げ部数、ぜーったい違いますよ、あるかないかで。ねえ、お姉ちゃん?」
「そ、そうかしら・・・清音・・。私よく分からなくて・・・。」
「困るわねえ。売り上げで宴会開く予定なのに。」

「でもびゃっくん、なかなか遊んでくれないんだもん。」
「仕方が無い。ならばこちらも本気でかかるしかあるまい。よし、松本。貴様が行け。」
「あら、とうとうあたしを出すの?いいわよ〜〜〜。朽木隊長が鼻の下を伸ばしたところをスクープしてあ・げ・る。」
「色仕掛けとは、松本副隊長らしいですわね。」
「あら、あなたがやってもいいのよ?七緒。」
「ご遠慮申し上げます。」
「乱菊さん、頑張って〜〜〜!!!」
「任せときなさい!!」


そして、・・・朽木邸に奴がやってきた。

松本乱菊。
護廷十三隊、十番隊副隊長。
男性支持率、ダントツのNo.1。
彼女の胸の谷間は『神々の渓谷』、『神秘の谷間』などと噂されている。
最近本誌ではコスプレ旋風からオールヌードはおろか、成人誌仕様の行動まで披露と、絶賛大暴れ中だ。
これほどの刺客はあるまい。

そして門は叩かれた。
精も根も尽きていたはずの爺をあっさり篭絡した乱菊。
とうとう、兄様と対峙する。
相も変わらず無表情の兄様。
冷めた眼差しを乱菊に向けている。

「朽木隊長・・・。あたし・・朽木隊長のホントウの姿が見たくて・・・。」

ここで乱菊、着物の合わせを左肩まで下げます。
常時、着物からはみ出している彼女のおっぱいが左40パーセント露出から49パーセント露出に変動。

これだけで、胸毛の隊長さんは飛びつきそうだが、兄様は眉一つ動かない。

そして乱菊、右の着物の合わせも肩まで下げます。
右のおっぱいの露出率までもが40パーセントから49パーセントに変動。

更に止めとばかりに、乱菊、両胸を寄せるーーーー!!

危うし、兄様!!
妻を亡くして早50年!!
ムッツリだなんだと影で囁かれているが、本当のところはどうなんだ?!!
冷めた目ながらも、その視線は胸の谷間に注がれているぞ!!

「あたしだけに・・『本当の隊長』を見せてください・・。」

どうする兄様!!
『神々の渓谷』に飛び込んでしまうのか?!!
さあ、どうする!!

「・・・・巨乳は好かぬ・・・。」

「え?」

「巨乳は好かぬ。と言ったのだ。用がそれなら興味は無い。帰るがいい。」

乱菊、なんと色仕掛け失敗ーーーーー!!!
『神々の渓谷』も『神秘の谷間』も兄様には通用せず!!
これは痛恨なり〜〜〜〜!!

半ば呆然としつつも、朽木邸を後にする乱菊。

・・・そして、女性死神新聞(不定期発行)最新号の1面トップには
「朽木隊長は貧乳がお好き!!」
この文字が踊っていた。

・・・・兄様、女性死神たちの支持率急上昇中・・・。
・・・・売り上げ部数も急上昇だ。

「あんの変態貧乳好きが〜〜〜!!!」
・・・・一部の女性死神の支持率を除いて。


なんちゃって。

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