風紀委員長、東仙VSグリムジョー

・・ここは伝統と品格を重んじる虚圏学園。

そして、その風紀を守るべく全責任を負う男・・それが東仙要だ。
(ちなみに立候補らしい)(爆笑)

東仙の風紀を護る戦いは早朝よりはじまる。
鬼の風紀委員長の、朝の校門チェックを経ずして虚圏学園に入ることは出来ない。
そして、今日もまた東仙の戦いが始まった。

風紀を乱す輩と言うのはおのずと決まっているものだ。
一度は校則を破った格好をしていても、一度毅然と注意されれば、大多数は2度としない。
それを何度も繰り返し注意されると言う者は、そのことに対し、それなりのポリシーを持っていると言っていい。

もっとも・・大抵は他の者には理解されないポリシーなのだが・・。(笑)


そして・・・今日もその確固たるポリシーを持つ者が東仙と対峙するべく現れる。
浅黄色の髪を全体に立たせたヘアースタイル。
同じく浅黄色のアイライナーを目の下に引く。

しかしまあ、ここまでくらいなら、流石の東仙も見逃すラインだ。
次がいけなかった。

見事に鍛えられた逆三角形のガタイのラインをこれでもかと見せびらかす、超短ラン。
当然、前は全開。(笑)
とどめは、短ランの下は素肌だ。
これでもかと見せびらかせられる割れまくった腹筋。

普通のお嬢さんなら、彼を見れば、「キャッ!」と驚き、手で目を覆うだろう。
無論、その時指の間は、しっかりと開いているはずだ(爆笑)。


・・・冬は寒くないのだろうか・・。←イヤ、そういう問題じゃないから。


お約束にぺちゃんこにした学生鞄をひょいと肩に乗せ、ポケットにはこれまたお約束で手を入れ登校したその男。
当然ながら、東仙に呼び止められた。

「・・グリムジョー・ジャガージャック」
「なんだよ、東仙風紀委員長サマ。」
「なんだ。その制服は。一体何度同じことを言わせる気だ。」
「あんたも、よく毎日同じことを言って飽きねえな。いい加減感心するぜ。」
「貴様のような風紀を乱す輩を許すわけにはいかないのでな。
私に同じことを言われたくなければ、その無様な格好を改めることだ。」

「ああ?無様だ?
俺の体のどこが無様なのか、教えてくれよ、風紀委員長サマ?」
「貴様の体の事を言っているのではない。
貴様の格好の事を言っているのだ。」
「同じだろ?服ってえのは、着る奴の良さを出すためにあるもんだ。

だから、あんたもノースリーブなんぞにしてんだろうが。
俺はそれを俺らしくしただけのことだ。」

「程度の問題だ。
私のノースリーブと貴様のハレンチなその格好と同じにしてもらっては困る。
制服は本来ストイックでなければならない。
私の制服はノースリーブながらもその条件を満たしているが、お前はどうだ。

すれ違う者の注目を集めたいだけの、ただの道化だ。」

出た!!必殺東仙の風紀ワールド!!(笑)

「お前の風紀に正義は無い。←注)デタ、口癖。(爆笑)
生徒手帳を出せ。」

「持ってねえよ。そんなもん。」
「・・・持ってないだと・・・?!!

・・貴様・・・!!

虚圏学園生徒手帳、第2条に生徒手帳の携帯は義務づけられているにもかかわらず、それさえも怠るとは!!
許し難い!!!←イヤ・・君的にね・・(笑)

生徒手帳を持たないからと言って、私には通用せんぞ。グイリムジョー。

私はこんな時の為に、全生徒の校則のマイナス記録を持っている。」←ちなみに、東仙の個人資料(笑)。

そして、グリムジョーを調べると・・・。

「・・おめでとうというべきかな?グリムジョー。

今回でめでたくマイナス10だ。
懲罰房行きが決定したわけだ。


追って、沙汰が出るだろう。楽しみにしているがいい。」


「・・・。」
東仙を睨みつけるグリムジョー。
反省の色は一切ないところが、この男らしいと言えるだろう。


・・・噂に名高い、懲罰房。

入れられた者は一応に、人相を変えて戻って来ると言う。
しかし、その者たちから懲罰房の様子が語られることは無い。
そのことが、なお一層懲罰房の存在を怖れられるものとしている。

そして・・・。

グリムジョーが、それに入る時がやってきた。

東仙に促され、懲罰房の扉をくぐるグリムジョー。
東仙は中に入らず、そのまま扉が閉められる。

カチャリと外からカギがかけられる音がやけに響いた。

中は漆黒の闇だ。

暗闇に目が慣れてきたころ、グリムジョーは中に誰かがいることに気がついた。

「いらっしゃい、グリムジョー。
待ってたで?」

「・・・あんたは・・・。」
「おおっと、その先は言わん方がエエで?

キミも無事・・・この部屋出たいやろ?
キミ・・あんまりエエ子やないんやって?

アカンなあ・・。」

「・・つまりはあんたが、フクロにしてやがんのか。」
「フクロやなんて、人聞き悪いなァ。『指導』いうてくれへん?

でも、キミ、ホネありそうやから、ボクも楽しめそうやけど。」

ただで済まないのはグリムジョーも覚悟の上だ。
しかし、得体のしれない何かがここにはある。

「ほな・・始めよか。
楽しませてな?グリムジョー。」

その時全く気配のなかった闇の中から低く冷たい声が響く。
「・・ギン・・。ほどほどにしておきなさい。」

「!!!!」
緊張が走るグリムジョーに対し、言われた方は平然とした様子だ。


「イヤやなあ。分かってますよ。それくらい。」


グリムジョーがその後どうなったのか・・。



それはまた懲罰房の謎となる。



なんちゃって。

inserted by FC2 system