山じいのお誕生日会の惨劇

なぞなぞだ。

初めは取るのが嬉しいけど、だんだん取るのがイヤになってきて、幾つ取ったか分からなくなって、最後には取ることを自慢するようになるものとは?


答えは「年」。

ちなみに暴れん坊は、既に自分が幾つなのか分からない時がある(マジで)。
第3期ってやつですな。


護廷十三隊を取り仕切る山本元柳斎重國も、暴れん坊と同じく自分が幾つなのか忘れてしまった組だ。
まだ自慢の域(最終域)には達していないところを見ると、まだまだ生きるつもりらしい。

そんな山じいも自分の誕生日は忘れない。
そして、ここぞとばかりに誕生日会を開く。
誕生日会なんぞを開く年はとっくに過ぎまくっているはずだが、どうやらどこかで折り返し地点を見つけて戻ってきたらしい。
長年生きるといろんなことが起きるようだ。
人生って素晴らしい。

そんな山じいのお誕生日会。

参加者は当然何か山じいへのプレゼントを持参する。
最も無難なのが酒だろうか。
ほとんどの者が酒を持参する。

これだと、その場で封を切ってもらえるので、自分も楽しめるからだ。

だが、お気に入りの教え子たちは流石にちがう。

だからこそ、お気に入りなのだが。

十三番隊隊長、浮竹十四郎は、ひげ専用のべっ甲櫛を用意した。
頭に使うものとどう違うのかは謎だが、わざわざ作らせたとの事。
・・・・真偽の程は定かではないが・・・。

ちなみに昨年はピンクのナイトキャップ。(笑)
サンタさんがかぶる様な形状のものだ。
山じいが夜眠る時、ナイトキャップをしていることを知っているからこそ、贈れる代物だ。
禿げているので、頭が寒いのだろうか・・・。
山じいはこの1年浮竹から貰ったナイトキャップを着用して夜眠っている。
・・・気に入っているらしい。

京楽春水のセンスは抜群だ。
昨年は、始解をしても燃え上がらない、ボディービルダー用のボディーオイルを贈り、山じいから絶賛されている。
アニメで時間を特盛して放映するよう、製作会社に圧力をかけたのは、このオイルを使った己の見事な肉体を皆に見せたかったかららしい。

・・・視聴者の迷惑は一切顧みないのも山じいの山じいたるゆえんだ。

今年は何を贈るのか?
山じいはもちろんのこと、参加者の関心は高かった。
京楽から渡された山じいが持つ包み紙の中身に皆の注目が集まる。

中から出てきたのは・・・・。
・・・深紅のふんどしだった・・・。

「いやあ、今現世で赤い下着が人気だって聞きましてね?
開運長寿のお守りもかねてるって聞きましたんで、作らせてみたんですよ〜〜。
どうかなあ、気に入ってくれますかねえ、山じい。」

赤いフンドシ・・・。
当然あの京楽春水だ。
ただの赤フンではない・・・。

前に垂らす布の部分に白い染め抜かれた一字がある。

「盛」

・・・・フンドシに「盛」。

「本当は↑の矢印も入れたかったんですけど、シンプルな方がいいかと思いましてね?」

「・・・・・・春水よ・・・。」

流石に今回はやばかったか?!!
山じいの霊圧が上がっている!!
おふざけの過ぎた元悪ガキに怒りの拳骨が振り下ろされるのか?!!

「天晴れなり〜〜〜〜〜!!
この山本元柳斎重國、これほど感心させられた贈り物はなし!!
春水よ!!誠に此度は見事である!!」

気に入ったんかい!!山じい!!

「では早速身につけてみるかの?」
って、山じい!!マジですか!!

山じいの「流塵若火」なんぞ誰も見たくありませんから!!
しまっててくださいよ!!
聞いてます?山じい!!ああ〜〜〜〜!!!

逃げ出す参加者たち。

万象一切灰燼と為すとはこのことかもしれない・・・。


残ったのは・・・・赤フンを身につけた山じいと・・・かっての教え子が二人だ。


「いやあ、似合うじゃないですか、山じい。
これで今年も無病息災ですねえ。」
「うむ。春水。」

満足そうな二人の他に、顔色の良くない者が一人。
「お前さんもいいと思わないか?浮竹。」
「・・・・。」
「どうしたのさ。顔色が悪いぜ?」
「・・・・・京楽・・・・。」
「なんだい?」
「吐きそうだ・・・。血とか・・・他にもいろんなもの(笑)。」

その後直ぐに四番隊舎へ運び込まれた浮竹。
暫く寝込むことになったようである (気の毒に)


さて、惨劇を引き起こすこととなった、京楽の贈った赤フン。
贈った本人は既に来年を見据えていた。

「来年は何の文字にしようかねえ。
『男』とか『漢』はありがちかなあ。」

来年も赤フンで攻めるらしい・・・。



・・・そして惨劇は繰り返されるようだ・・・。




なんちゃって。

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